メンテナンスの種類
屋根リフォームには、「塗り替え」「カバー工法(重ね張り)」「葺き替え」「補修工事」と大きく4つの工法があります。ご自宅の屋根の状態に合わせて一番良い選択を行えるようにするために、まずはリフォームの種類を知ることはとても大切です。
納得したリフォームをするためには、各工法のメリット・デメリットをしっかり把握することがとても大きなポイントです
『塗り替え』 塗装し直して耐久性を保つ方法
塗り替えとは、再度、家を塗装し直すことを言います。
屋根のリフォームをおこなう上で比較的手軽で経済的な方法として塗り替えがあります。
塗り替えは下記の条件が満たされた場合に採用します。
(条件)
■塗装ができる屋根材
■屋根材の表面も下地材もあまり傷んでいない
(方法)
■表面を高圧洗浄して汚れを落とします。
■下地処理をおこない塗りはじめます。
採用する塗料は屋根材に適した塗料を選択することがとても大切です。しかし専門的なこと(塗料の種類や機能)は、なかなか素人では判断できないと思います。ですので、しっかしとした基礎知識を得て、まずはよい専門業者に相談することをおすすめします。その際に採用する塗料を吟味して下さい。
※塗料には耐久性や断熱性の高い塗料もあります。それぞれの特徴をよく把握したうえで塗料を採用することが大切です。
(※注意)
塗り替えを考えていらっしゃる場合、まずは屋根が塗装できる屋根材かどうか、そもそも状態はどうか、下地材が状態(腐っていないかどうか)をリフォーム業者によくチェックしてもらうことが必要です。
もし、屋根材自体にサビが非常に目立っている状態だったり、それこそ下地材まで傷んで(腐っている)いたりしたら、塗り替えるよりも葺き替えをおこなった方が後々を考えると経済的になる場合があります。
※葺き替えは塗り替えに比べるとコストが高くなってしまいますが、屋根・下地を全て一新できるので長期的に考えると経済的になることがあります。
『補修工事』 屋根の外部的な部分を修理する方法
補修工事とは、傷んだ箇所のみを補修する比較的小さな工事のことで、他の工事に比べると費用が抑えられることが特徴です。
※塗り替え・重ね葺き(カバー工法)・葺き替えまでに至らない程度の工事。
(対象となるのは下記のような工事になります。)
■瓦がズレてしまったり、浮いてしまったり、割れてしまった部分の交換する(直す)こと。
■瓦の留め付けを強くすること。
■雨漏りの原因を調査し修繕すること。
■棟の瓦の外して交換する工事(一部)
■瓦の接合部の漆喰やモルタルがくずれてしまい、下の土が見えている場合に修繕すること。
■スレートなどの場合は、変色した部分のみを塗り直すこと。 など
葺き替えをしてもらう場合も、補修工事してもらう場合も、まずはリフォーム会社に屋根をしっかり点検してもらうことがとても大切です。しっかりとした基礎知識を身につけ、信頼できる業者に適切な方法でリフォームをおこなって下さい。
『カバー工法』 現在の屋根の上にさらに屋根をかぶせる方法
カバー工法とは別名「重ね葺き」とも言い、もともとの屋根の上に屋根材をかぶせる方法を言います。
葺き替え等と比較すると費用も抑えられ、工事期間も短い点が大きなメリットです。
※既存の屋根は撤去せず、その上に屋根をかぶせます。
屋根材にサビがあったり、多少ヒビが目立っていたとしても、下地自体はほとんど傷んでいない場合などに適しています。
さらに他にもメリットがあります。
■既存の屋根を解体しないので廃材が出ないため環境にやさしい
■屋根材が二重になるので、断熱性、遮音性も高まります。
(※注意)
■屋根が二重になってしまうため屋根が重くなってしまいます。
※実際、ほとんど大抵の場合は問題ありませんが、大切な家なので念には念を入れ、建物の耐震性や強度などを十分にチェックして下さい。カバー工法の場合は特になるべく軽めの屋根材を選ぶことをおすすめしております。
『葺き替え』 新しい屋根材・下地材に一新する方法
葺き替えとはもともとある既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に替えることを言います。
※葺き替えの場合、基本すべての屋根材で対応できます。
※葺き替えを行うと家の耐久性が向上しますので中・長期的に考えれば経済的と言えます。
(目安)
■屋根材はもちろん下地まで傷んでいる
■既に雨漏りをしている
上記のような場合は下地のやり直しも含めて葺き替えをおこなった方が良い状態と言えます。
(葺き替えのメリット)
■屋根材を一通り一新出来る。(屋根材下の防水シート、桟木、下地材など)
■建物自体の耐久性が向上する。
■屋根のリフォームになるので換気扇や天窓なども新たに設けることができる。
(葺き替えのデメリット)
■施工期間が長い
■他と比べると費用がかさんでしまう